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地球温暖化対策の盲点

トマス・シェリング メリーランド大学経済学教授

The Cost of Combating Global Warning: Facing the Tradeoffs

Thomas Schelling 専門は政治経済学。その経済学的手法での政治分析には定評がある。代表的な著作に The Strategy of Conflict や Micro Motives and Macro Behavior がある。

1998年1月号掲載論文

途上国だけでなく、先進国も温暖化に派生するさまざまな問題を抱え込む。気候の変動が急激に進めば、(それによって引き起こされる)もっとも劇的な問題は、寄生虫性、熱帯性の病気の蔓延だろう。気温と湿度の上昇はマラリア蚊の生息や河川に影響を与え、住血吸虫病、デング熱、幼児性下痢を流行させ、これらは、先進諸国の人々が懸念している放射性物質、化学的有毒物質を上回る脅威になるだろう。

  • 途上国の見解
  • 温暖化対策への一体感をいかに育むか
  • 排出の上限設定の問題
  • 現実逃避に陥るな

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