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エリツィン後のロシア?

デビッド・レムニック  前ワシントン・ポスト紙モスクワ特派員

Can Russia Change ?

David Remnick 一九八八年から一九九一年まで『ワシントン・ポスト』紙のモスクワ特派員を務めた後、現在は『ニューヨーカー』誌の記者

1997年4月号掲載論文

ボリス・エリツィンの存在はいまやさまざまな「公約の破綻を具現するシンボル」にさえなっている。一九九一年の勝利が自由民主主義者たちによる堂々たる勝利だったとすれば、九六年のエリツィンの勝利は、寡頭政治階級の台頭に特徴づけられる。こうしたなか、エリツィンの心臓の具合や後継者をめぐる政治抗争によってモスクワが揺れ動いているのは事実だが、ロシアが共産主義という過去への逆コースを歩むことはありえない。現在のロシアは地域的・政治的により多元化し、民衆が過去への回帰を明確に拒絶し、しかも、今後ロシア経済が発展していく可能性が高いからだ。事実、二〇二〇年までにロシア経済は「中国経済とともに、ポーランド、ハンガリー、ブラジル、メキシコをはるか遠くに引き離して」追い抜いているだろうと予測する専門家もいる。「世界の一員としてのロシア」の新時代はすでに始まっている。

  • 腐敗と失望
  • 絶対主義の歴史と民衆の力
  • エリツィンの後継者は誰か

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