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台頭するヨーロッパの地域主義

ジョン・ニューハウス  米国務省顧問

Europe's Rising Regionalism

John Newhouse カーター政権期の軍備管理局のアシスタント・ディレクター、ブルッキングス研究所の上席研究員を経て、現在は国務省顧問。この論文は、この秋に出版予定のポスト冷戦時代のヨーロッパをテーマとする彼の著作からの抜粋。

1997年4月号掲載論文

EU統合の力学の一方で、ヨーロッパでは経済成長を共通目的とする国境を超えた都市や地域間のつながりが、ある時は自然発生的に、またある時は意図的に形成されつつある。鍵を握るのは、シュツットガルト、バルセロナ、リヨン、ミラノの周辺地域、言い換えれば、ドイツのバーデン・ビュルデンブルグ、スペインのカタルーニャ、フランスのローヌアルプ、イタリアのロンバルディアの各地方が中核となってつくりだしている二つの「スーパー・リジョン〈スーパー地域〉」である。EU、国民国家、地域主義という、相互に関連しながらもそれぞれに異なる三つの潮流の離合集散は、ヨーロッパ、そして世界の経済・政治秩序にどのような影響を与えるのだろうか? 国民国家は、地域主義と超国家主義の力学の前に崩壊してしまうのか?

  • スーパー・リジョンの誕生
  • 国家、EU、そして地域主義
  • 地域主義モデルとしてのドイツ
  • 北のなかの南:カタルーニャ
  • リヨン
  • 北イタリアの将来
  • バルセロナとブリュセルの間

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