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持続的成長と市民の政治参加

マイケル・ペティス コロンビア大学準教授

The Liquidity Trap: Latin America's Free-Market Past

Michael Pettis ニューヨーク市のハミルトン・アービトレージ基金の主任エコノミストで、コロンビア大学準教授。専門は金融論

1997年1月号掲載論文

ワシントン・コンセンサスを重視する国際的バンカーたちは、「市場経済路線こそ長期的成長をもたらすと主張し、所得の不平等に短期的に目をつむることついてはあまりに寛容な立場を依然としてとりつづけている」。グローバルな過剰流動性の流れのなかで、市場経済を重視する政治リーダー率いるラテンアメリカ諸国に大規模な資金が流れ込み、一時的に急速な経済成長が起きたとしても、経済ブームの後には、政治指導層だけでなく、改革路線に対する反発が起こるだけである。過剰流動性を背景とする成長を「ワシントン・コンセンサスの成功と混同するのは愚かである」。大衆の政治への真の参加が実現されていない状態で、経済成長が貧困層の助けになったケースはこれまでほとんど存在しないのだから。

  • 「マネー・ドクター」の処方箋
  • 投資ブームと経済成長
  • ワシントン・コンセンサスの功罪
  • 経済モデルとしての一九世紀米国

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©1997 by the Council on Foreign Relations, Inc.

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