ウクライナ戦争の戦略シフトを
―― 反転攻勢から防衛へ
2024年1月号
ウクライナにとって、生き残るために「必要な戦争」として始まったものが、いまや、クリミアとウクライナ東部の多くを奪還するための「選択した戦争」に変化している。ウクライナの現在のアプローチはコストが高く、先の見通しも立たない。これは、勝利できない戦争であるだけでなく、時間がたつとともに、ウクライナは欧米の支持を失う危険もある。ウクライナが、ロシアと「停戦交渉」を試み、軍事的な重点を「攻勢から防衛」に切り替えるための戦略シフトをめぐって、ワシントンはキーウそしてヨーロッパのパートナーとの協議を開始する必要があるだろう。外交は戦争だけでなく、長期的にはロシアによる領土の占領を終わらせるための、もっとも現実的な道筋だ