プーチンの立場が欧米の右派のそれと似ているのは偶然ではない。実際、プーチンのアドバイザーたちは、フォックス・ニュースのキャスターなど、米保守の扇動者たちの立場やレトリックを採用している。特に、文化戦争路線を取り入れることで、ワシントンなどのポピュリスト政治家の支持を確保し、欧米社会を内部から切り崩せると考えているようだ。欧米保守派のレトリックを受け入れることで、彼らの支持を確保し、それを基盤にロシアの国際的地位を向上させたいとプーチンは考えている。要するに、20世紀前半にソビエト革命を推進した共産主義インターナショナルに似た、「極右インターナショナル」を形成しつつある。