2026.10.27 Tue
<11月号プレビュー>
なぜ中国は衰退するか、イラン戦争が終わらない理由、台湾危機に備えよ
中国は富とパワーの前向きなイメージで捉えられることが多い、だが実際には、中国では急速な人口減少と高齢化だけでなく、習近平政権下の個人支配体制が引き起こす政治の硬直化が進んでいる。(ミンズナー)
アメリカとイランはともに疲弊し、どちらにも勝利の見込みはない。だが、それでも戦い続けている。戦いをやめるという選択肢など、受け入れがたいとともに感じているからだ。(ヴァエズ)
台湾をめぐる今後の重要な節目は、習が4期目の任期をスタートするとみられる2027年ではなく、アメリカと台湾の双方で大統領選挙、総統選挙が実施され、海峡間関係のダイナミクスが決定づけられる2028年になるだろう。・・・(ジン)
人口減少と政治の衰退
―― 脅かされる超大国の未来
2026年11月号 カール・ミンズナー フォーダム大学 ロースクール教授
中国は富とパワーの前向きなイメージで捉えられることが多い、だが実際には、中国では急速な人口減少と高齢化だけでなく、習近平政権下の個人支配体制が引き起こす政治の硬直化が進んでいる。経済成長、社会保障、統治能力が長期的に低下し、形骸化していく軌道にある。政治的停滞に陥り、官僚の能力は空洞化し、いずれ後継者危機に直面する。高度成長は過去のものとなり、財政面でも制約に直面していることを示す兆候はすでに数多くある。地方政府は赤字を抱え、その多くは、教員や公務員の給与や手当を期日通りに支払うのにさえ苦労している。
終わりなき戦争
―― イラン戦争の悪夢
2026年11月号 アリ・ヴァエズ 国際危機グループ 副プログラムディレクター(中東・北アフリカ担当)
アメリカとイランはともに疲弊し、どちらにも勝利の見込みはない。だが、それでも戦い続けている。戦いをやめるという選択肢など、受け入れがたいとともに感じているからだ。手を緩めれば、相手は自国を屈辱に陥れるか、主要な目標を達成するまで攻勢を続けると考えている。協議を試みても、両国間に相互の信頼は存在しない。こうして、戦争はこれまで通り続く。テヘランもワシントンも敗北することはない。しかし、勝者もいない。
迫り来る台湾危機に備えよ
―― 現状で何ができるのか
2026年11月号 ジョナサン・A・ジン ブルッキングス研究所 中国センター・チェア
台湾をめぐる今後の重要な節目は、習が4期目の任期をスタートするとみられる2027年ではなく、アメリカと台湾の双方で大統領選挙、総統選挙が実施され、海峡間関係のダイナミクスが決定づけられる2028年になるだろう。より親中的な国民党の勝利を期待する習近平は、おそらく台湾での選挙結果に不満を抱くことになり、そのために状況はいまよりもさらに緊迫したものになる可能性が高い。台湾には武器を購入する財政的余裕があり、台北にはアメリカとの協力に前向きなパートナーがいる。しかも習近平は、2028年に何が起きるかを見極めようとしている。この現状を、危機に備えるためにうまく生かす必要がある。


