2026.6.23 Tue
<7月号プレビュー>
イランを変化させた戦争、台湾危機で日豪の基地はどうなる、教皇レオ14世の存在理由
戦争を経て誕生した新しいイランは、神権体制ではなく、ナショナリズムによって規定される権威主義国家へ変貌している。この国は、戦争に勝利したと確信している新たな支配階級である将校集団の自信とテクノクラートの精神によって特徴づけられている。(バジョグリ、ナスル)
同盟国やパートナー国の領土、領空、領海、またはインフラを軍事作戦のために利用する権利を認める戦時アクセス権があれば、世界中の国をアメリカの「隣国」に変えることができる。だが、戦時アクセス権を認める国は、米軍がその国から攻撃を試みることで、リスクにさらされる。・・・(メッツ)
保守的すぎると一部にみなされた教皇(ベネディクト16世)と、進歩主義的すぎるとみなされた教皇(フランシスコ)を経て、アメリカの聖職者や多くのカトリック教徒は、レオ14世を「ちょうどいい」存在とみている。これで、カトリック教徒は一つになれるのかもしれない。
変貌したイラン国家の未来
―― 神権国家からナショナリスト国家へ
2026年7月号 ナルゲス・バジョグリ ジョンズ・ホプキンス大学 高等国際関係大学院 准教授(中東研究) バリ・ナスル ジョンズ・ホプキンス大学 高等国際関係大学院 教授(中東研究)
戦争を経て誕生した新しいイランは、神権体制ではなく、ナショナリズムによって規定される権威主義国家へ変貌している。この国は、戦争に勝利したと確信している新たな支配階級である将校集団の自信とテクノクラートの精神によって特徴づけられている。戦争を終結させ、イランの戦果を固め、経済制裁の解除よりも、ホルムズ海峡を通過する海上交通への課金による経済的利益確保への道を開く合意を求めている。戦争はイランを弱体化させるどころか、むしろ力を与えたという確信に根ざす自信が、新しいイランの国際的な展望を形作っている。
米軍基地と戦時アクセス権
台湾危機と日豪基地
2026年7月号 レイチェル・メッツ ジョージ・ワシントン大学 アシスタント・プロフェッサー
敵の近隣諸国で基地アクセスを確保できれば、敵国を米軍の短距離兵器の射程に組み込み、補給線を短縮し、作戦を持続できる。つまり、同盟国やパートナー国の領土、領空、領海、またはインフラを軍事作戦のために利用する権利を認める戦時アクセス権があれば、世界中の国をアメリカの「隣国」に変えることができる。だが、戦時アクセス権を認める国は、米軍がその国から攻撃を試みることで、リスクにさらされる。イラン戦争で湾岸諸国が直面したのと似たような状況に陥る。台湾を中国による侵攻から防衛する計画は、戦時にオーストラリアと日本(そして潜在的にはフィリピンと韓国)の基地にアクセスすることを前提にしている。だがこれらの国が、国内の滑走路から米軍機が出撃することを許せば、中国のミサイルが自国の軍事インフラに降り注ぐ危険を考慮しなければならなくなる。
教皇レオ14世の存在理由
トランプ批判は何を意味するのか
2026年7月号 ビクター・ゲイタン 米ナショナル・カトリック・レジスター紙 国際上級特派員
教皇レオ14世は「戦争が流行となり、戦争への熱意が広がっている」と新年のあいさつで現状を批判し、その後、アメリカの枢機卿たちも、イラン戦争の道徳性に疑問を表明した。アメリカの行動を批判するアメリカ出身の教皇は、トランプ批判勢力の意外な中心人物になるとともに、前任の進歩主義的なフランシスコ時代には分裂していた米カトリック教徒の結束を強化できるかもしれない。保守的すぎると一部にみなされた教皇(ベネディクト16世)と、進歩主義的すぎるとみなされた教皇(フランシスコ)を経て、アメリカの聖職者や多くのカトリック教徒は、レオ14世を「ちょうどいい」存在とみている。これで、カトリック教徒は一つになれるのかもしれない。


