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2026.8.28 Fri
<9月号プレビュー>
イラン戦争と中東におけるアメリカ
―― トランプの失策と迷走
トランプ大統領が(軍事介入の原則を定めた)「パウエル・ドクトリン」に従っていれば、イラン戦争は、はるかにうまく進んだと断言することはできない。それでも、ドクトリンの基準を無視したことが、作戦をさまざまな形で失敗へと追い込んだことは疑いようがない。(シェイク)
戦争を経て誕生した新しいイランは、神権体制ではなく、ナショナリズムによって規定される権威主義国家へ変貌している。この国は、戦争に勝利したと確信している新たな支配階級である将校集団の自信とテクノクラートの精神によって特徴づけられている。(バジョグリ、ナスル)
イラン戦争で圧倒的なパワーをみせつけつつも、アメリカは戦略目標を達成できず、中東におけるアメリカへの信頼も失墜している。実際、イラン戦争でアメリカは兵器備蓄を危険なまでに浪費し、もはや、同じレベルの戦争を現状で戦う力は残されていない。(ストラウル)
イラン戦争の教訓
―― トランプの失策とパウエル・ドクトリン
2026年9月号 コリ・シェイク 米議会図書館 ジョン・W・クルーゲ・センター キッシンジャー・チェアー
もちろん、戦争は複雑であり、状況に左右される。トランプ大統領が(軍事介入の原則を定めた)「パウエル・ドクトリン」に従っていれば、イラン戦争は、はるかにうまく進んだと断言することはできない。それでも、ドクトリンの基準を無視したことが、作戦をさまざまな形で失敗へと追い込んだことは疑いようがない。トランプは新たな戦争のあり方を見いだしたのではなく、敗北する新たな方法を見いだしたに過ぎない。パウエル・ドクトリンの核心は、文民指導者が単に「何かをする」ためだけに軍事力へ訴えることを抑制することにあった。
変貌したイラン国家の未来
―― 神権国家からナショナリスト国家へ
2026年7月号 ナルゲス・バジョグリ ジョンズ・ホプキンス大学 高等国際関係大学院 准教授(中東研究) バリ・ナスル ジョンズ・ホプキンス大学 高等国際関係大学院 教授(中東研究)
戦争を経て誕生した新しいイランは、神権体制ではなく、ナショナリズムによって規定される権威主義国家へ変貌している。この国は、戦争に勝利したと確信している新たな支配階級である将校集団の自信とテクノクラートの精神によって特徴づけられている。戦争を終結させ、イランの戦果を固め、経済制裁の解除よりも、ホルムズ海峡を通過する海上交通への課金による経済的利益確保への道を開く合意を求めている。戦争はイランを弱体化させるどころか、むしろ力を与えたという確信に根ざす自信が、新しいイランの国際的な展望を形作っている。
中東におけるアメリカの未来
―― 軍事的成果と戦略的敗北?
2026年8月号 デーナ・ストラウル ワシントン近東政策研究所 研究ディレクター
イラン戦争で圧倒的なパワーをみせつけつつも、アメリカは戦略目標を達成できず、中東におけるアメリカへの信頼も失墜している。実際、イラン戦争でアメリカは兵器備蓄を危険なまでに浪費し、もはや、同じレベルの戦争を現状で戦う力は残されていない。米市民は、これ以上の中東関与を望んでいないし、湾岸諸国もアメリカ以外にも防衛パートナーを求め始めている。アメリカにとって、現在の中東における最大の問題は、軍事的成果を戦略的勝利に結びつけられずにいることだ。今回の戦争は、アメリカパワーの決定的な矛盾を象徴するものとして歴史に刻まれることになるのかもしれない。


