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2026.5.26 Tue
<6月号プレビュー>
日韓の核武装論を再検証する
―― 同盟の流動化と核拡散潮流
韓国での世論調査では、核武装への支持率が75―80%に達し、日本でもかつてタブーとされてきた核問題についてオープンな議論をすることに、市民の56%以上が賛成している。こうしてメディアは、両国の核武装論を大きく取り上げるようになった。(チャ、ゴヴェラ)
このまま秩序が解体し続ければ、韓国は、おそらく、この拡散潮流に乗って最初に核を保有する国になるだろう。ソウルが核武装すれば、東京もそれに続き、最終的にはオーストラリアもこれに加わるかもしれない。ヨーロッパでも同じ流れが生じつつある。(ローズ)
同盟諸国の市民は、アメリカの安全保障という「毛布」に長年包み込まれてきたが、より大きな防衛自立を模索すれば、増税、社会サービス支出の削減、そしておそらく徴兵制や核武装化も必要になる。それでも、米同盟諸国はアメリカから離れていくだろう。(ケリー、ポアスト)
日韓の核武装論を再検証する
―― 核拡散の連鎖を防ぐには
2026年6月号 ビクター・チャ ジョージタウン大学 特別教授 クリスティ・ゴヴェラ オックスフォード大学 准教授(日本政治・国際関係学)
韓国での世論調査では、核武装への支持率が75―80%に達し、日本でもかつてタブーとされてきた核問題についてオープンな議論をすることに、市民の56%以上が賛成している。こうしてメディアは、両国の核武装論を大きく取り上げるようになった。だが、実際の政策に大きな影響力をもつ両国の戦略エリートの多くは核保有に慎重な態度を崩していない。むしろ、単独で核を保有するよりも、アメリカとの同盟関係を通じた「核の共有」を模索する方が好ましいと考えている。ただし、こうした現状も、駐留米軍の規模が削減されるか、あるいは、日韓のどちらかが、核保有へ動けば、大きく揺るがされる危険がある。
同盟の流動化と核拡散潮流
―― 次の核時代に備えよ
2025年4月号 ギデオン・ローズ ベルリン・アメリカ・アカデミー フェロー
最近の展開からも、ウクライナやその他の国々への防衛支援をめぐるアメリカのコミットメントが完全には信用できないことは明らかだろう。ワシントンが安全保障コミットメントを果たすとは信用しなかったフランスのドゴール大統領は正しかった。拡大抑止(核の傘)はまやかしであり、それを信じた人々はお人好しのカモだった。なぜフランスに倣って、核戦力を獲得して、国の安全を確保しないのかと多くの国がいまや考えているはずだ。このまま秩序が解体し続ければ、韓国は、おそらく、この拡散潮流に乗って最初に核を保有する国になるだろう。ソウルが核武装すれば、東京もそれに続き、最終的にはオーストラリアもこれに加わるかもしれない。ヨーロッパでも同じ流れが生じつつある。
米同盟諸国のジレンマ
―― リスクヘッジを模索せざるを得ない
2026年1月号 ロバート・E・ケリー 釜山国立大学 教授(政治学) ポール・ポアスト シカゴ大学 准教授(政治学)
同盟諸国はトランプのやり方に耐え、持ちこたえているようにみえる。しかし、これまで以上に状況を深く憂慮している。アメリカによる安全の保証を確信できなければ、どうなるだろうか。同盟諸国の市民は、アメリカの安全保障という「毛布」に長年包み込まれてきたが、より大きな防衛自立を模索すれば、増税、社会サービス支出の削減、そしておそらく徴兵制や核武装化も必要になる。それでも、米同盟諸国はアメリカから離れていくだろう。ワシントンの支援を期待しつつも、同盟諸国は、問題発生時にアメリカがいない事態に備え、リスクヘッジを始めている。


