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2026.4.3 Fri
プレサイス・マスの時代とドローン
―― シャヘドとルーカス
戦闘機、戦車、巡航ミサイルといった高度な能力の開発・配備では依然としてアメリカが主導権を握っているが、監視用ならびに短距離・長距離攻撃用の低コストで自律性の高いドローンの開発・配備ではイラン、ロシア、ウクライナが先行している。(ホロウィッツ、カーン)
すでにウクライナとロシアは、ドローンなどの防衛技術にAIを徐々に組み込むことで、イノベーションをさらに進化させている。もしアメリカがウクライナ支援から手を引けば、実績のある防衛技術や戦場における知見、ロシアの軍事パフォーマンスに関するデータへのアクセスを失う危険がある。(ファイナー、シャイマー)
ロシアもウクライナも、ハードウエア、ソフトウエアそして戦術をよどみなく改良し続けているために、この戦争は息を呑むようなスピードで進化している。膨大な数の監視用ドローンを飛ばすことで、ほぼすべての部隊の動きが可視化され、前線付近で動くものは、それがなんであれ、数分以内に攻撃される。(シュミット、グラント)
プレサイス・マスの時代とドローン
―― シャヘドとルーカス
2026年4月号 マイケル・C・ホロウィッツ ジョンズ・ホプキンス大学 アゴラ研究教授 ローレン・A・カーン ジョージタウン大学 安全保障・新興技術センター シニアリサーチ・アナリスト
戦闘機、戦車、巡航ミサイルといった高度な能力の開発・配備では依然としてアメリカが主導権を握っているが、監視用ならびに短距離・長距離攻撃用の低コストで自律性の高いドローンの開発・配備ではイラン、ロシア、ウクライナが先行している。そして、高価な兵器で安価な兵器を無力化するワシントンのやり方は持続不可能だ。拡張性のある低コストの精密兵器やセンサーの広範な配備で特徴づけられる「プレサイス・マス」の時代にあって、アメリカは「卓越した軍事能力以」上のものを必要としていることを理解する必要がある。「ドローンが必要だ。それも大量に、今すぐに必要だ」。
驚異的なドローン革命
―― ウクライナからいかに学ぶか
2025年9月号 ジョン・ファイナー 元米大統領副補佐官(国家安全保障担当) デイヴィッド・シャイマー 元米国家安全保障会議(NSC)部長
ウクライナ軍の前線部隊は、ドローンの戦場におけるパフォーマンスを軍需企業に伝え、企業側はこれを基にシステムを常に改善し続けている。アメリカを含む世界のほとんどの国々は、兵器のフィードバックと改善という領域でウクライナに大きな後れをとっている。すでにウクライナとロシアは、ドローンなどの防衛技術にAIを徐々に組み込むことで、イノベーションをさらに進化させている。もしアメリカがウクライナ支援から手を引けば、実績のある防衛技術や戦場における知見、ロシアの軍事パフォーマンスに関するデータへのアクセスを失う危険がある。
自律型戦争の夜明け
―― ドローンを制御するAI
2025年10月号 エリック・シュミット 元グーグルCEO兼会長 グレッグ・グラント 新アメリカ安全保障センター 非常勤シニアフェロー
ロシアもウクライナも、ハードウエア、ソフトウエアそして戦術をよどみなく改良し続けているために、この戦争は息を呑むようなスピードで進化している。膨大な数の監視用ドローンを飛ばすことで、ほぼすべての部隊の動きが可視化され、前線付近で動くものは、それがなんであれ、数分以内に攻撃される。ドローンが敵のドローンと戦うケースも増えている。自律型ドローンスウォーム(大編隊)の攻撃を調整できるAIの開発がいまや焦点とされている。戦争の第1段階はハードウエアの有無が戦況を左右し、双方が新しいタイプのドローン、ペイロード、弾薬に投資したが、次の段階はソフトウエアが焦点になるだろう。


