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2026.7.3 Fri
日本の防衛を考える
―― 台湾、マラッカ、米軍基地
将来の歴史家は、2026年5月の米中首脳会談を「パワーバランスが中国に有利な方向へ変化し、インド太平洋地域における勢力圏の確立を本格的に始めた瞬間」として記憶することになるかもしれない。・・・(リスナー、フーパー)
同盟国やパートナー国の領土、領空、領海、またはインフラを軍事作戦のために利用する権利を認める戦時アクセス権があれば、世界中の国をアメリカの「隣国」に変えることができる。だが、戦時アクセス権を認める国は、米軍がその国から攻撃を試みることで、リスクにさらされる。(メッツ)
アメリカがマラッカ海峡の通過を制限し、中国が台湾海峡を封鎖すれば、世界経済に大きな衝撃が走るだろう。アジアの水路は世界的な貿易、エネルギー、半導体のサプライチェーンの要に位置しており、その混乱は世界経済を揺るがすものになりかねない。(クオック)
拡大する中国のアジア勢力圏
―― 変化する米中のバランスと台湾
2026年7月号 レベッカ・リスナー 米外交問題評議会 シニアフェロー ミラ・ラップ・フーパー ブルッキングス研究所 客員シニアフェロー
将来の歴史家は、2026年5月の米中首脳会談を「パワーバランスが中国に有利な方向へ変化し、インド太平洋地域における勢力圏の確立を本格的に始めた瞬間」として記憶することになるかもしれない。認識すべきは、21世紀において、勢力圏は19世紀や20世紀のように軍事的・地理的な支配形態としてだけでなく、重要な技術やインフラの領域で自然に形作られていくことだ。トランプが習近平への譲歩を検討しているいま、その可能性はさらに高まっている。だが、アジアでの中国の勢力圏は、米中間に安定をもたらすパワーバランスを生み出すどころか、壊滅的な危機や紛争の可能性を高めることになるかもしれない。今後の鍵を握るのは、やはり台湾だ。
米軍基地と戦時アクセス権
―― 台湾危機と日豪基地
2026年7月号 レイチェル・メッツ ジョージ・ワシントン大学 アシスタント・プロフェッサー
敵の近隣諸国で基地アクセスを確保できれば、敵国を米軍の短距離兵器の射程に組み込み、補給線を短縮し、作戦を持続できる。つまり、同盟国やパートナー国の領土、領空、領海、またはインフラを軍事作戦のために利用する権利を認める戦時アクセス権があれば、世界中の国をアメリカの「隣国」に変えることができる。だが、戦時アクセス権を認める国は、米軍がその国から攻撃を試みることで、リスクにさらされる。イラン戦争で湾岸諸国が直面したのと似たような状況に陥る。台湾を中国による侵攻から防衛する計画は、戦時にオーストラリアと日本(そして潜在的にはフィリピンと韓国)の基地にアクセスすることを前提にしている。だがこれらの国が、国内の滑走路から米軍機が出撃することを許せば、中国のミサイルが自国の軍事インフラに降り注ぐ危険を考慮しなければならなくなる。
マラッカとホルムズ
―― アジアの水路を守るには
2026年7月号 リン・クオック ブルッキングス研究所 フェロー(アジア政策)
弱小国であってもチョークポイントを兵器化できること、そして大国が広範なコストを(世界に)課すことも辞さないことを明らかにしたホルムズ危機が、アジアで再現されればどうなるだろうか。アメリカがマラッカ海峡の通過を制限し、中国が台湾海峡を封鎖すれば、世界経済に大きな衝撃が走るだろう。アジアの水路は世界的な貿易、エネルギー、半導体のサプライチェーンの要に位置しており、その混乱は世界経済を揺るがすものになりかねない。すでに米中は、インドネシア諸島の二次的な海上回廊をめぐって主導権を握ろうと競い合っているようだ。


